ダニエル11章の北の王と南の王の歴史主義解釈(chatgpt)

2024/08/21

ハルマゲドン

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ダニエル書11章の2節から45節は、古代の世界史を背景にした一連の預言を含んでいます。以下に、各節の年代や関連する人物を具体的に解説します。

### 2節 **「ペルシアの4人の王」**

- **キュロス2世(紀元前559年-530年)**: ダニエルが見た幻の時代のペルシアの支配者。

- **カンビュセス2世(紀元前530年-522年)**: キュロス2世の息子。

- **ダレイオス1世(紀元前522年-486年)**: ペルシア帝国の第三の王。

- **クセルクセス1世(アハシュエロス)(紀元前486年-465年)**: エステル記にも登場する、ギリシャに対して軍事遠征を行った王。


### 3-4節 **「ギリシャの強い王」**

- **アレクサンドロス大王(紀元前336年-323年)**: ギリシャ帝国を拡大し、ペルシアを征服した。

- **アレクサンドロスの帝国分裂**: 彼の死後、帝国は四つに分裂し、以下の将軍たちに引き継がれた。

  - **カッサンドロス**(マケドニア)

  - **リュシマコス**(トラキア)

  - **セレウコス1世ニカトール**(シリアと東部領土)

  - **プトレマイオス1世ソテル**(エジプト)


### 5-6節 **「南の王と北の王」**

- **プトレマイオス1世(紀元前305年-283年)**: エジプトを支配。

- **セレウコス1世(紀元前311年-281年)**: シリアと東部領土を支配。

- **ベレニケ**: プトレマイオス2世の娘で、セレウコス朝のアンティオコス2世に嫁いだが、後に殺害される。


### 7-9節 **「エジプトの報復」**

- **プトレマイオス3世(紀元前246年-222年)**: ベレニケの兄で、彼女の死後シリアに報復。

- **セレウコス2世(紀元前246年-225年)**: ベレニケの死後、エジプトに敗北。


### 10-13節 **「セレウコス朝の復讐」**

- **セレウコス3世(紀元前225年-223年)**: セレウコス2世の息子。

- **アンティオコス3世大王(紀元前223年-187年)**: セレウコス3世の弟で、プトレマイオス4世(紀元前221年-203年)に対抗し、ガザの戦い(紀元前217年)で敗北するが、その後エジプトに再侵攻。


### 14-16節 **「反乱と勝利」**

- **アンティオコス3世**: 紀元前200年にパニウムの戦いでエジプトを破り、シリアとパレスチナを奪取。

- **プトレマイオス5世(紀元前204年-181年)**: 若きエジプトの王。


### 17-19節 **「アンティオコス3世の失敗」**

- **アンティオコス3世**: エジプトとの和平のために娘クレオパトラ1世をプトレマイオス5世と結婚させるが、成功しなかった。

- **ローマとの戦い**: ローマとの戦いに敗北し、最終的に紀元前187年に死去。


### 20節 **「重税を課す者」**

- **セレウコス4世フィロパトル(紀元前187年-175年)**: 重税を課したが、財務官に殺される。


### 21-24節 **「アンティオコス4世エピファネス」**

- **アンティオコス4世エピファネス(紀元前175年-164年)**: 非合法に権力を掌握し、エジプトに侵攻。


### 25-28節 **「エジプトへの侵攻」**

- **プトレマイオス6世フィロメトル(紀元前180年-145年)**: アンティオコス4世に敗北し、形だけの和平を結ぶ。


### 29-35節 **「再度のエジプト侵攻とユダヤ人の迫害」**

- **アンティオコス4世**: 紀元前168年にエジプトに再侵攻するが、ローマによって撤退を余儀なくされる。その後、ユダヤ人に対して激しい迫害を行い、神殿にゼウスの像を立てる。


### 36-39節 **「強情な王」**

- ここでは、アンティオコス4世の描写が続くが、一部の解釈では、終末の予言として将来の反キリスト的な人物を指すとする見方もあります。


### 40-45節 **「終末の戦い」**

ダニエル書11章40節から45節を、紀元70年のローマ軍によるエルサレム侵攻として解釈する場合、次のような形で当てはめることができます。この解釈では、特に「北の王」としてローマ帝国が、また「南の王」としてエジプトやその支配者たちが登場する可能性があります。

40節

「終わりのときに、南の王は彼と争う。しかし北の王は、戦車と騎兵と多くの船をもって彼に突入し、国々に襲いかかり、水のように氾濫しながら進む。」

「北の王」: ローマ帝国。ローマは北から来る勢力として見なされます。

「南の王」: ここでは、エジプトやその同盟者と考えられる。南の王としてエジプトが象徴的に用いられることが多いです。

解釈: ローマ帝国はエジプトや他の反ローマ勢力を圧倒し、特に紀元70年にユダヤを征服するために大量の軍勢で侵攻しました。

41節

「また麗しの地に入り、多くの者が倒れる。しかしこれらの民、エドム、モアブ、アンモン人の主要な者たちは、彼の手から逃れる。」

「麗しの地」: イスラエル、特にエルサレムを指します。

解釈: ローマ軍がエルサレムを占領し、神殿を破壊する一方で、いくつかの近隣の地域(エドム、モアブ、アンモン)は破壊を免れたと解釈されます。これらの地域は当時ローマの影響下にあり、直接的な攻撃を受けなかった可能性があります。

42-43節

「彼は国々に手を伸ばし、エジプトの地も免れない。彼は金銀の財宝や、エジプトのあらゆる貴重なものを手に入れる。リビア人とクシュ人も彼の従者となる。」

「エジプト」: 南の王の象徴としてのエジプト。エジプトはこの時期、ローマの支配下にあり、ローマ軍によってさらに財産が奪われたとされる。

解釈: ローマ帝国がエジプトを含む広範な領土を支配し、その資源を手に入れるという描写。

44節

「しかし、東と北からの知らせが彼を恐れさせる。彼は大いに怒り、滅ぼし尽くそうと多くの者に立ち向かう。」

「東と北からの知らせ」: ここでは、東からのパルティア(Parthia)や北からのゲルマン部族の脅威が示唆される可能性があります。

解釈: ローマ帝国は東方や北方の勢力からの脅威を受けながらも、これに立ち向かい続け、ユダヤやエルサレムに対する軍事行動を強化したとされます。

45節

「彼は海と麗しの聖なる山との間に、彼の王の天幕を設ける。彼の終わりが来るが、彼を助ける者は一人もいない。」

「麗しの聖なる山」: エルサレムの神殿があったモリヤ山を指します。

解釈: ローマ軍がエルサレムを取り囲み、最終的に神殿を破壊した際の様子を描写していると見られます。ローマ軍の将軍ティトゥス(Titus)が紀元70年にエルサレムを包囲し、破壊し、その後も帝国の拡張を進めるが、最終的にはローマもまた没落することを暗示しています。

このように、ダニエル書11章40-45節をローマ軍によるエルサレムの破壊として解釈することは可能です。この解釈では、ローマ帝国が「北の王」として、またエジプトや他の地域が「南の王」やその従者として登場し、ローマの軍事的行動とそれに続く出来事が預言の成就として見られます。

12章のミカエル

紀元70年にローマ軍がエルサレムを陥落させた際、歴史家フラウィウス・ヨセフスは、天体に現れたしるしや不思議な出来事についても記録しています。これらの現象は、エルサレムの破壊を予兆するものとして解釈されることが多いです。

ヨセフスが記録した主な現象は以下の通りです。

  1. 神殿の祭壇の周囲に現れた強い光: この光は過越祭の期間中に現れ、多くの人々がこれを災いの前兆と見なしました。

  2. 牛が羊を産むという奇妙な出来事: 神殿での生贄の儀式中に、牛が突然羊を産んだと報告されています。

  3. 神殿の東門が自動的に開く: 通常は何人もの人々が必要なほど重い神殿の門が、一人でに開いたとされ、これは神殿が無防備であることの象徴とされました。

  4. 空に現れた戦車や軍隊: 日没直前に、雲の中に戦車や武装した軍隊が見えたという報告がありました。これを目撃した人々は恐怖に包まれました。

  5. 神殿から聞こえた声: 五旬節の祭りの最中、神殿の内部から「ここを去る」という声が聞こえたとされ、神が神殿を去ったことを示すものと解釈されました。

これらの現象は、終末の予兆や、ダニエル書12章の預言(ミカエルと悪魔の戦い)との関連を示唆するものとして解釈されることがあります。特に、空に現れた軍隊のビジョンなどは、天使ミカエルが悪魔と戦うという描写と結びつけられることがあります。

ミカエルがサタンと戦い、悪魔はローマ軍を使いユダヤ人を霊的に退廃させ全滅させようと目論んだが、ミカエルから知恵を与えられた人達は聖書預言を信じて山に逃げ延び命を得た。その後ユダヤ教の終了を目の当たりにした彼らはますます事の進展を理解し、クリスチャンとして天的な立場を得ることが塵の中に眠る状態から目覚めると表現されている。対してこの予言に注意を払わずまた信じていない者達は恥を被ることになった。

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